この記事のWVDは”Windows Virtual Desktop Spring 2020 Release”が対象です。
Windows Virtual Desktop への接続クライアントは Windows 以外のも iOS や MacOS や Linux、そして Android にも対応しています。 また、Android に対応するということで Chromebook からも Windows Virtual Desktop に接続可能です。 今回はその Android 向けのクライアントアプリケーションの最新版の紹介です。
最新版が 2021/2/4 に 10.0.9 として公開されていました。 2021/1/30 に Chromebook から Windows Virtual Desktop を利用する話を書いていたのですが、その時は1つ前のバージョン 10.0.8 でのテストとなっていました。
Version 10.0.9 の更新内容としては以下の7つです。 大きな機能追加、例えばWindows 向けの Teams 最適化のような、ものはなく小さな機能追加とバグの修正がほとんどです。
- Android 10 以降でのダーク モードのサポート。
- クリップボードのリダイレクトの同期に関する問題を修正しました。
- クリップボードのリダイレクトを PC の追加/編集 UI に追加しました。
- Android クライアントの外部キーボードで DEL キーがサポートされるようになりました。
- ワークスペースの URL オートコンプリートが応答を停止する原因となったバグを修正しました。
- キーボードとスクリーン リーダーに関連するアクセシビリティのバグに対処しました。
- ユーザー レポートで識別された信頼性の問題に対処しました。
実際に Chromebook 上のクライアントアプリケーションを更新し、問題なく Windows Virtual Desktop に接続できるかどうかテストします。
どこから更新するのか、とりあえずクライアントアプリケーションを起動したところすでに更新されていました。 自動更新となるようです。
デスクトップリソースに接続します。
ローカルリソースのリダイレクトの確認画面で “CONNECT” をクリックし、
Active Directory にサインインします。
Azure 上の 仮想の Windows 10 に問題なく接続できました。
前回の記事で書いた動作確認では以下の問題が見つかりました。 今回、Version が 10.0.8 から 10.0.9 に最新化されたことで問題が解消されているかどうか確認していきます。
- 日本語入力の切り替えが不安定。切り替え出来ないことが多々ある
- マイクとカメラデバイスがリダイレクトされない
まず、日本語入力の切り替えですが、前回とあまり状況はかわりありません。 Windows Virtual Desktop の Windows 10 では Microsoft IME も日本語として機能し、モードも日本語入力モードに見た目上は変わるのですが Workd などのアプリケーションに文字を入力しても ASCII 文字しか入力できません。
OS の検索ボックスでは日本語入力できるのですが、Edge や Word などアプリケーションでは何度か試行しましたが日本語入力できませんでした。
次はマイクとカメラの認識です。 こちらも前回の Version 10.0.8 同様、マイクとスピーカのリダイレクトは成功していますが(Remote Audioが見えている)、カメラは見えてきておりません。
以下のスクリーンショットは Windows Virtual Desktop の Windows 10 上の Teams のデバイス設定の画面ですが、 “Camera” は認識できていません。 上記のOSのデバイスマネージャで カメラは認識出来ていないの、アプリケーションの Teams が認識出来ないのは当然といえば当然です。 なお、Chromebook 上の Teams アプリでは問題なくカメラも利用可能でした。
結論、 Version 10.0.9 では日本語切り替えの問題とカメラデバイスのリダイレクト出来ない件は解消されませんでした。 ただ、日本語切り替えの問題はクライアントアプリケーションに原因があるのではなく、Chromebook のキーマップに対しての Windows 10 側の設定で解消できる可能性あると考えておりこちらは調査中です。
以上